2年ほど前から肥後チャボを飼っている。熊本のニワトリで、天然記念物に指定されている。一度絶滅に瀕したことがあり、その後再生されたが現在飼育数もかなり少ない。昔は田舎の農家で床下に鶏をよく飼っていたが、今は泣き声がうるさいと近所から苦情がくる。
鳥系統はあまり興味はないのだが、昨今の鳥インフルエンザ流行など、病気が流行った場合、絶滅の恐れがあるとの事で、各地へ分散し、もしもの時の絶滅を防ごうとのことだ。
すでに早くから飼っている親戚に、肥後チャボを飼うように頼まれ、実際に現鳥を見たら、あまりの頭の大きさに、これは賢いに違いないと思い飼うことにした。
あにはからんや、この鳥の頭の悪さにはびっくりする。まるで学習能力がない。
鳥脅しを馬鹿にするカラスや子育てを他人にさせるカッコウ、木に食料を一時保管するモズなどりっぱな頭をもっている鳥がいる中、みじんの賢さもない。
唯一の仕事である目覚めの泣き声も「コケコッコーーーゥ」と正調ではなく「コケケクコケ」と声を張り上げなく。一度聞いて目がさめたら気になってしょうがない。
あきれることは山ほどあるが、それはさておき、今回はそろそろ寒くなってきたので冬でも暖かい箱二段ベッドを作った。
作ったといってもちょうどよさそうな箱があったので、改造をしただけだ。
前面の取っ手を外し上部に付け替える。
寒いとき下で寝て、暑いときは上で寝る。卵が出そうなときも下にストックする仕組みだ。鳥の奥にセッティング。
この部屋には「大冠桂チャボ」が3匹住んでいて、嫁と側室もいる。
箱ベッドを入れるとき死ぬほど騒いでいたが、ものの1分もしないうち何事もなかったように静かになった。前の記憶は完全に忘れている。
たぶんこの鳥の脳みそは2ビット位のCPUで記憶装置はカセットテープではないかと思う。この後ちゃんと利用するかどうかもわからない。
さらに、この隣には、もっと頭が大きくて大バカ者の達磨チャボが住んでいる。
こいつの頭には8ケタの計算機しか付いていない。