もう日が暮れたよ山頭館

気が付けば色々なものを作り自分で適当に満足してきた。これからも隙をみてはモノを作る。これはモノ好きの記録なのだ。

ワイルドカフェに「一輪車」が行く

国内最大のカントリーミュージックのコンサートが10月に南阿蘇で開催される。30年前からの開催で、いよいよ今年でファイナルとなりそうだ。立ち上げられたチャーリー永谷さんも80歳を超えられたのではなかろうか?

初めのころ何回か行った事があるが、バーベキューセットと肉、ビールを持ち込みコンサートの後方で楽しんだ。昔は結構規制がぬるく、チャーリーさんも一緒に混ざって飲んだりした。今は消防法などで会場内でバーベキューなどとんでもない話だろう。

最近近くに「ワイルドカフェ」なる店舗ができた。カフェと名が付いているものの、夜は飲み屋さんが主力との事で、「一輪車」のメンバーで飲みに行った。

「一輪車」とは40年ほど前に5人で組んでいたバンドの名前で、バンド活動は3~4年くらいだったと思うが、反省会の飲み方活動はその後も絶えることなく、未だに年に4~5回集まってたわいもない話で盛り上がる。脳みそのレベルが同程度なので、意見の対立もない。

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大きなスレート葺きの倉庫を改造し、ワイルドなものがあちこちに置かれていた。「どうだ、ワイルドだろう」と聞こえそうだ。

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トイレに至っては、手洗いの水が巨大なバルブになっていた。他に水道らしきものが無いので、頭に青筋を立てながら回してみたが出なかった。結局ディスプレイだった。

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ワイルドな展示物の間や古い馬車の中などに席が設けてあり、ワイルドと言うより何かしら寂しさが漂っている。

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料理は肉系のメニューで、顎が落ちるほどのものはなかった。しかし、2時間ではあるが、1500円程の追加で飲み放題となる(安っ)ビール、焼酎、ハイボール、ソフトドリンクと、倒れるまで飲んでも止められることはない。早速乾杯のビールを注ぎにカウンターへ足を運ぶ。

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ちゃんとジョッキも沢山冷やしてあり、お好きなだけ飲んでハイヨ状態だ。セルフなので、自動注ぎ機にジョッキをセットする。しかし、ここで問題が起きた。少しビールを注いだかと思ったら、両サイドに零れ落ち最後に泡が降り注いできた。あわわわと言いながら店の人を呼んだ。若いバイトの女の子がやってきた。「うまく注げないんだけど、この機械大丈夫」というと、「ぷっ」と言ったかどうかわからないが、「あのーグラスの向きが反対ですー」「このようにセットして下さい」「ワカリマシタカ?」「えっししまったー」「上か下かかも分らんのか!この耄碌ジジィは」と思ったに違いないが、いやはや人間年を取るとこういう失敗が段々多くなっていくのだ。

しかしながら、少し飲みだすとそのようなことはすっかり忘れ、地球温暖化や韓国との問題などややこしい話は一言も話題に上らず、ひたすら食べ物の話や失敗談で笑い飛ばして盛り上がる。

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昔ジャニーズみたいなメンバーも、あれから40年、髪は落武者のようになり、体系は石臼のようになってしまった。そもそも音楽のセンスは皆無であって、楽譜も満足に読めなかった。最初驚いたのはベース担当のYが、ベースの調弦がわからんと言って、糸巻きを回しすぎて弦を切ってしまった。アンプを通していた為、「ベン」という大きな音は今でも耳に残っている。

そんな訳で、レパートリーはコード進行やリードギターの簡単な曲に限られ、ディランⅡ、泉谷しげる、浅川マキ、CCR、陽水、加川良など、あまり人が知らないマイナーな曲を得意とした。当時を思い出すと本が1冊位十分に書けるほど笑えてしまう。

それぞれのけなしあいで盛り上がったところで、飲み放題が終了し、爺さん達は明日に備え、それぞれのお家へ帰っていった。