もう日が暮れたよ山頭館

気が付けば色々なものを作り自分で適当に満足してきた。これからも隙をみてはモノを作る。これはモノ好きの記録なのだ。

友よ親戚よもうすぐ蜂蜜が届くバイ

道端に車を止め、クヌギの木の下でトランシーバーを持った老人が上を見上げハアハア言ってる。クワガタの捕獲にしては、時期も遅いし、クワガタで喜ぶ歳ではなかろうと思っていたら、スズメバチを追っていたのだ。ティッシュペーパーでこよりを作り、ハチに結んだあと巣に帰るのを追跡し、巣をごっそり頂く遊び(?)なのだ。遙か高千穂方面からの遠征で、この老人達は毎年見かける。地元の蜂はもう少し巣群が大きくなるのを楽しみに待っていて、その間この辺を責めているらしい。ポケモンGOやゲームで育った今の子供たちにはとても真似ができないだろう。とにかくスズメバチを取ってくれるのはありがたい。

先週ミツバチさんから頂いた蜂蜜を今日は頑張って瓶詰にした。今年はミツバチの逃亡が無かったので、おすそ分けが沢山出来そうだ。

f:id:santoukan8:20190924215440j:plain

去年頭を巡らせ蜂蜜絞り機を作った。西洋ミツバチは平型の枠に巣があるので、遠心分離機で蜜が飛び出してくれるが、日本ミツバチは枠が無いため、絞る時はいろいろと手間がかかる。一度巣を細かくして、キャベツの水切り器に入れて、ぐるぐる回したが、子供のよだれ程度しか出てこなかった。ならばと、昼間車の中で、熱でたら~りたら~りと出そうとしたが、これも牛のよだれ程度で、効率が悪い。業務用の椿油を絞る圧搾機ではどうかと思ったが、お値段が高い。仕方なく寸胴鍋を改造して作ろうと、HCの食器売り場を見ていたら、使ってくれと言わんばかりに、パスタ鍋が売ってあった。そこそこ丈夫に出来ていたので、ステンレスのパイプ等を使い上から押さえて下に蜜が流れてくるよう改造した。

f:id:santoukan8:20190924232606j:plain

流れ出た蜜は下のハチミツ濾し器で二重に濾されタッパーに溜まっていく。手間いらずの全自動システムだ。

f:id:santoukan8:20190924233105j:plain

巣穴に溜まった蜜は、夏の間ミツバチさんがせっせと風を送り、糖度を上げて蜜蝋で蓋をする。絞る際には、この0.5mm位の蜜蝋を剥がねばならない。今までナイフではがしていたが、今回は蜜蝋剥ぎ機をアマゾンから購入した。なんと怖ろしく上手に蜜蝋が剥がれてくる。すばらしい道具だ。中国製とは思われるが、1200円位で買えた気がする。とにかく養蜂道具は安く手に入る。蜂を優しく掃う刷毛は、150円位だった。1回使って壊れても元がとれる。

f:id:santoukan8:20190924234103j:plain

蜜蝋をはがした絞る前の蜂巣は、網に入れて絞り機に入れる。

f:id:santoukan8:20190924234439j:plain

上から鍋のサイズに合った漬物石を乗せ、車のジャッキで板材と高さを調整しながら、締め上げていく。圧縮された蜂巣は、美味しい蜂蜜のニオイと共に、濾し器へ落ちていく。

f:id:santoukan8:20190924235207j:plain

巣箱2段で5リットルを少し切れるくらいの収穫だった。3箱絞ったので、6~7リットルの量だろう。

これで瓶に詰めてもいいのだが、まだ小さな棘みたいなものが、蜜の中に混じっているので、それも取り除く。

f:id:santoukan8:20190924235701j:plain

珈琲サーバーに油を濾すフィルターをのせて、すっかりきれいになったハチミツが、たらりたらりと煮沸した瓶に落ちる。満タンになったらすかさず蓋をして天然蜂蜜の完成なり。この作業が一番面倒で時間がかかる。

f:id:santoukan8:20190925000803j:plain

瓶に詰めるとこんな感じになった。この時期を待ってる人や、何かのチョットしたお土産には丁度良い。

f:id:santoukan8:20190925001401j:plain

最後に頑張ったミツバチさんにも、4cm角位の蜜入り巣をお返しした。すぐに黒山の蜂だかりとなった。それを見た蜂さらいのスズメバチが下に控えている。当然バトミントンラケットの刑に処されあの世に飛んでいくのは言うまでもない。