今の若者の好きな事は何だろうと、ネット検索すると、「SNSに投稿する」が一番多いみたいだ。自分が若者だった、40年ほど前の男達は車をいじったり遠出したりするのが普通に共通した趣味で、メンテも自分でやったりした。ハイブリッド車が主流になった今は、むやみにバッテリーを外しただけで、動作がおかしくなったりするので、ボンネットを開けることも少ない。
今年で4回目になる「オールドカーフェスタ」が山都町のそよ風パークで開催されたので、昭和を懐かしむべく、車を1時間程走らせ見に行った。
会場は200台くらいの展示車と、出店や野菜の朝市で結構にぎわっている。
クラシックカーと違って現役の車がほとんどで、九州管内のナンバーが付いている。
シルエットが美しい「トヨタ2000GT」 エンジンはヤマハとの共同開発である。この時期のジャガーEタイプも形がよく似ている。
日産と合併する前のダットサンフェアレディーで、初代はオープンだった。
「いすゞ117クーペ」で、当時人気も高かったが、値段も高かった。今回も多くの117が展示してあり、皆程度も良い。
いすゞの「ベレット」4ドアモデルだ。ベレGの愛称で呼ばれている2ドアハードトップのベレット1600GTが当時人気があった。
日産合併前のプリンススカイライン。ケンメリで人気を博したが、この後のモデルが一番多く展示してあり、現役で多く走っている。
ポルシェの古いタイプだが、グラマラスなバックスタイルがかっこいい。会場外には外車自慢のサークルが沢山来ていた。フェラーリーやランボルギーニ、マセラッティなど、よだれが出る。日頃何の仕事をしているのだろうか。
番外編は古い発動機だ。単気筒の音を楽しむ。さすがにこれは小さいときにしか記憶が無い。エンジンの回転をプーリーに伝え、ベルトをかけて脱穀機などの機械を作動させるのだ。真ん中に冷却用のタンクがあり、卵をこの中に入れゆで卵を作った記憶がある。このコーナーにはマニアが集まり、コーヒーを楽しんでるかのように「排気ガスのニオイがいいですなー」と語っていた。
ホンダのバモストラックである。今からでも発売してほしい。おしゃれで使い勝手がよさそうだ。これに野菜をのせて売ってみたい。
ケロヨンみたいな顔つきの「ホンダT360トラック」この車のすごさは、360CCの軽にも関わらず、4キャブDOHCエンジンで、スポトラと呼ばれていた。良く走るが、故障してからどこでも修理できなかった。すごくきれいにしてある。
いやーお腹いっぱいになったが、期待していた自分が乗っていた車は来ていなかった。
古い写真だが、自分が乗った2台目の車で、ホンダ1300クーペ7Sという車である。エンジンが総アルミだったため、解体屋でも、すぐにスクラップされて現存する車は少ないらしい。当時もあまり売れてなかったが、本田宗一郎が肝いりで売り出した車だった。ジェット機は空冷だからと空冷エンジンを採用したが、丁度マスキー法などの排気ガス規制に対応できず、空冷エンジンと共に、本田宗一郎も「若い人の考えでなければダメだ」と40代ではあったが、社長を代わってしまった。そんないわくつきの車ではあったし、運転するにも大変癖があり、疲れる車ではあったが、一番思い入れがある。今回は残念ながら会場には来てなかった。
時代も令和になり、レシプロエンジンも肩身が狭くなった。そのうち自動運転や空飛ぶ車などさらに開発されるだろうから、将来はドローン運転の免許を取り、道路ではなく川の上を飛んでるかもしれない。でも高いところは嫌だから電動自転車か三輪車が良いところだろう。