もう日が暮れたよ山頭館

気が付けば色々なものを作り自分で適当に満足してきた。これからも隙をみてはモノを作る。これはモノ好きの記録なのだ。

ハチの恩返しでございます

連休に入り、久しぶりに前の道路が渋滞した。これ以上怖がっては日本経済が立ち行かなくなるから、できれば用心しながらも行楽地にもいっぱいお金を落として頂戴と、政府も特典付きで奨励している。月末のコロナ感染がどうなるか判らないが、拡大していないことを祈っている。

BSの番組で、岐阜県串原の奇祭「へぼの巣祭り」が放送された。初めて聞く祭りだが、いい歳のオッサンや爺さんが、ヘボ(クロスズメバチ)を山で捕獲し、我が家で大事に育て、年1回のへぼ祭り(ヘボの巣コンテスト)に出品し巣の大きさを競う。「なんて祭りだ!」

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昨年のヘボ祭りHPより

残念ながら、今年は中止になったそうだが、日本一危険な祭りで、毎年参加者の200名位がハチに刺されるそうである。「ハチアレルギーの人は近づかないように」と注意書きがあり、本部には救護班も控えている。確かに会場には沢山のクロスズメバチが飛んでいる。

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ヘボ祭りHPより

審査が終わると販売されるらしいが、大賑わいである。こんなもの買ってハチを食べるのだろうか?近場であれば是非行ってみたいが、飼い主にとっては他人には判らない、たまらない魅力があるのだろう。

同じハチでも、こちらはしばらく飼うと恩返しが期待できる日本ミツバチである。最近激減しているが、我が家の日本ミツバチも逃亡や消滅を乗り越え、やっと一群残っている。

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4段の箱の中はすべてミツバチの巣で、その下のブロックまで達している。三段くらいはとっても大丈夫だが、冬場食料が枯渇しないように、二段だけ家賃を頂くことにした。

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3蜜は用心しなければならないが、切り取った箱にはびっしりとハチ蜜がたまっている。箱の中には数匹のミツバチ食料班が死守しているので、ブロアーで吹き飛ばす。ミツバチは殆ど刺すことはないが、顔や手に刺された場合おすもうさんみたいに腫れるし、2日目には痒みが襲ってくる。ムヒを塗ってもほとんど効果が無い。

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結構重さがあり、蜜の色も濃ゆいので、糖度は十分に高いだろう。

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今まで圧搾機で丸ごと巣をつぶし、搾り出していたが、今年は不純物を少しでも抑えるため「垂れ蜜」作戦で行くことにした。

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巣の蓋を取り除き、真ん中から切り離し、なるべく蜜が落ちやすいように、並べ、厚手の漬物用袋の中に入れ、暖かい部屋に置いた。

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2日程で、下の容器に溜まったので、養蜂用の2重濾し器で不純物を取り除いた。

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垂れ蜜方式では、70%程度しか蜜を回収できないが、結構上質な蜜が貯まってくれた。糖度も80%はいくだろう。この後、油こしフィルターでポタポタと蜜を濾しながら瓶に詰める。毎年今の時期に、完成品を親戚や知人に配っている。今年も冬眠前のヒグマみたいに腹を空かせて待っていると思うので、期待に沿えなければならない。