もう日が暮れたよ山頭館

気が付けば色々なものを作り自分で適当に満足してきた。これからも隙をみてはモノを作る。これはモノ好きの記録なのだ。

人動肥料散布機「金次郎」を作る

桃の節句を迎え、近くの有機栽培農家Fさんから花と野菜を頂いた。

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Fさんは、もう40年ほど有機栽培でいろいろな作物を作られている。有機栽培を志す、新規就農者の研修生を受け入れておられ、その道の先生である。

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一度キュウリを頂いたときその美味しさにびっくりしたことがある。我が家も無農薬で栽培しているのだが、地力が違うのだろうか、ここの野菜は味がいい。一度害虫で困っていたので対策を聞いたら、手で取っていると言われた。効率しか考えない自分にはとても真似ができない。ハンディ掃除機で吸い込む位しか思いつかない。

それでも今年から、農業にも力を入れる覚悟でいるので、嫁から有機肥料の散布手伝いを命じられた時、「了解しました」と承知したのだが、なんでもザルに肥料を入れて畑に振りまくとの事だ。今までもそうやって来たのかと問うと、そうだといった「オーマイガー」

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肥料の容量が1袋40ℓとある。ザルには1回10ℓ程しか持てないので計算すれば、4回で1袋終了となる。これをすべて振るには、年寄りの健康の為の散歩では済まず、相当歩かなければならない。考えただけで、戦意消失してしまう。もう少し楽な方法があるからと嫁に作業を翌日に延ばしてもらい、すぐに作れる肥料散布機を考える事にした。

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我が家には、小さいが「燃える男の赤いトラクター」がある。こいつを何とか利用し、運搬係をさせる事にした。

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肥料をロータリーの上にのせて、後ろから歩きながら適量を散布する計画である。本当は、手元のレバーで、振る量を調整しながら、落としていくようにしたいのだが、数時間で作らなければならないので、初号機はその辺にあるもので作らなければならない。

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二宮金次郎が背中に薪をおんぶして本を読んでいた銅像を思い出し、トラクターにも、おんぶする部品を付けて、肥料を載せることにした。

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普段取り外せるよう、セッティングは、ボルト2本で出来るようにした。強度もあるので、他にも使い道がありそうだ。木材の部分を塗装し、二宮様の名前を頂き「Kingirou」初号機とした。

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早速畑で使ってみる。オプションで大きめのプラスコップとサイドにはビニールを切るカッターナイフを常備した。このロータリーの上には肥料が別に3袋程乗せれるので、1回の積込みで160ℓの肥料が散布可能となる。手に持つザルに比べ16倍の効率である。

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実際に使ってみた。トラクターは自分でゆっくり真直ぐ動くので、自動運転でもいいのだが、嫁はトラクターの運転はできないので、自分が運転と肥料の補充係を担当した。嫁が歩きながら肥料を振りまいた。

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結構予定より早く終わったらしい。今後もよろしく頼むぞと嫁から言われた。作業終了後の検査は、猫の弥太郎が担当しているが、畑でもあり今回は見慣れぬ鳥が来た。

日本の野鳥図鑑を見ると「セグロセキレイ」が近いみたいだ。トラクターで畑を耕したりすると、大体カラスが千鳥足でやってくる。土壌消毒とかしないから、我が家の畑にはコガネムシの幼虫やミミズ等が住んでいる。本来であれば、落ち葉など腐葉土にして入れればいいのだろうけど、あまりにも手間が掛かるので、とりあえずこれでいってみよう。