別れの時が来た。仕事でずいぶん世話になったスズキエブリイバン。思えば、6年間雨にも負けず、風にも負けず、雪にも、そして夏の暑さにも、さらには大きな地震でさえも乗り切った。
マニュアルの四駆だから悪路や坂道も得意で、時には畑の中まで連れて行った。
タウンエースからの買い替えで買ったものだが、体が小さいので街から狭い路地までスイスイと使えた。
距離は13万キロを超えているが、今まで風邪一つひかないタフネス車なのだ。消耗品以外に交換したのは、ブレーキランプとナンバープレートランプくらいで、今まで乗った車の中で一番故障の無い車だった。
トノサマバッタみたいな顔をしてるが、力持ちで、天井でさえも荷物をつまされ走り回ったが、文句の一つもなかった。
しかしながら、暇をやると決めたあと、一週間くらい前からファンベルトのテンションプーリーあたりからキーキーと音が出だした。主人と離れたくないのか?
まあ無理して替えなくてもいいのだが、マニュアル車ということで、この車を嫁が乗ろうとしない。怖いと言う。昔はフォードフェステバという奇妙なマニュアル車に載っていたくせに、オートマに慣れたせいで、乗せてもクラッチも踏もうとしない。見てるだけでこちらが怖くなる。この先のことを考えるとやはり変えるしかない(こじ付けかしら?)
未練はあるが、もう行先が決まっており、とてもさみしいのだが、最後に背中の荷物を降ろしてやり、中と外をキレイキレイにしてやった。
新天地でも元気で暮らしてくれ! 今までありがとう。