もう日が暮れたよ山頭館

気が付けば色々なものを作り自分で適当に満足してきた。これからも隙をみてはモノを作る。これはモノ好きの記録なのだ。

ジジィのウエイターで大丈夫か?

ハチの滝登り

日本蜜蜂を飼養している者にとって、ワクワクドキドキの季節がやってきた。巣群が増えていく分蜂の時期なのだ。桜の開花時期から約1か月程の間に、宿主の女王バチは次の女王バチを産み落とし、働きバチを引き連れ巣を出ていく。巣を出た蜂たちはいったん近くの木や屋根の軒下などに全員集合し、蜂員を確認したあと蜂添乗員が新しい蜂マンションへ連れていく。

このぶら下りを見つけると、日頃足が痛い、腰が痛いなどと泣き言を言ってる蜂ジイも我を忘れ網を持って走り回る。

今年3群捕獲し、今年はもういいかなと思っていたが、知り合いの建設会社からヘルプの電話が入った。何でも工事した道路端の植え込みに蜂が固まっていて、近くの住人から役場に駆除を依頼してきたとのことだ。

役場もスズメバチは駆除するが蜜蜂は対象外らしく建設会社に処理を頼んできた。建設会社もどうしてよいか解らず自分に電話してきた。この辺は住宅地で小学校の通学路でもある。早く捕獲しなければ騒ぎになってしまう。早速蜜蜂捕獲3点セットを持っていき、ツツジの木を少し切りながらも手作りの網にほぼ入れてしまった。

鯉が滝を上り登竜門をくぐると竜になるらしいが、巣箱の下から蜂を開放してやると面白いように上に上がっていく。ここまで蜂には相当ストレスがかかっているから、巣箱の中でやっとほっとできるのだ。登った後では竜にならなくてもいいから、しっかりと蜜を蓄え、秋口に美味しい蜜をプレゼントして欲しい。

新たなシリコンバレーとなるか

TSMCの進出以来、周辺がマンション建設や工場建設など次々に新たな建設情報が入ってくる。TSMCも2つ目の工場が決定してるし、どうやら第3工場まで作る予定だそうだ。自分が住んでる地区でもいきなり40戸の建売住宅用地が造成される。ここ何年かのうちにまわりが変貌するのは明らかだ。

地区内にある工業団地の中も、半導体関連工場は多く、色々な国の人たちも通勤している。中でもシリコンウエハーの再生工場では世界トップのシェアを持つハマダレフテックが工場を増設した。ちょうど地区の役員をしているので、工場の竣工式に案内があった。

私目ごときが出席してもいいのかと思ったが、物好きの私はノコノコと出かけていった。来賓用の駐車場に案内されたのだが、トヨタのクラウンやベルファイヤーとかの高級車が並ぶ中、わが愛車「ホンダNバン」は異才を放ち係員に止められてしまった。前日の雨で車は汚れ切り屋根には荷物を載せるルーフまで背負っている。係員がちょっと待ってと近寄ってきたが、一応スーツと首が閉まるほどネクタイは結んでいたので招待客とわかり駐車場に止めさせてくれた。驚いたのは、25年程前に一度この会社の総務の人と会ったことがあるのだが、その人が近寄って挨拶してくれた。「以前会いましたね」と覚えててくれて、名刺をくれた。名刺には取締役とあり、ずいぶんえらくなられていた。

地区の皆はこのまま変わらないほうがいいというが、もう半導体生産の流れは完全に菊陽町周辺に来ており台湾村ができるのはそう遠い日の事ではない。そのうちシリコンバレーと呼ばれる事だろう。

 

ジジイの接客

娘の婿さんが経営するコーヒーのお店「Sakurayama Coffee Roaster」がオープンして1か月ほどになる。お客さんが来るまでせいぜい3か月はかかると思っていたが、意外と知らない方でも来ていただけてる。

SNSの効果はほど良くて、珈琲好きの方がインスタやグーグルマップなどを見て来店して下さる。メニューは何種類かのホットコーヒーや水出しアイス、カフェラテ、ジュース位で食べ物も2種類のマフィンだけである。嫁の作った無農薬の野菜も並ぶが、これはその日の収穫状況に左右される。

オーダーが入ってから豆をガリガリするので、珈琲の抽出まで少々時間がかかる。普段は一人で対応できるのだが、一度にお客さんが来たときはジジィも登場し、何かと雑用をせねばならぬ。自分は珈琲のパッケージや、アイス系のコーヒーくらいしかお客様に提供できない。レジすらもスマホ決済が多く、もたもたしていると「じゃいいですー」と帰っていかれては困るので、あとは配膳くらいだ。白雪姫みたいな白く細い手ならいいが、手の甲にシミがところどころ見え隠れするクラシックな手で「お、お、お待たせしました」と小さな声でいれたてのコーヒーをお出しする。味に影響しないか心配になる。しかし、週末から勤め人が大喜びするGWが始まる。ジジィの接客で5月の繁忙期を乗り越える事ができるのか。バイトを呼べるほど売り上げがあがるのかとにかく忙しくなりそうだ。