もう日が暮れたよ山頭館

気が付けば色々なものを作り自分で適当に満足してきた。これからも隙をみてはモノを作る。これはモノ好きの記録なのだ。

枯れた桜の古木を伐採する

 阿蘇の噴火が止まらない。自宅まで、火口から30K以上は離れていると思うが、風向き次第で砂交じりのヨナ(火山灰)が降ってくる。作物に被害が出るほどではないが、車の屋根はすぐに灰だらけになってしまう。早く収まってほしい。

 お盆が近づき、お墓参りが多くなった。我々の地区にも古くからの墓地があり、この時期になると、なつかしい人達と出会うことがある。80戸位の人たちが利用しているが、昔からの墓地として認められた土地で、所有者も定かでなく、もちろん固定資産税もない。ご先祖様からのお墓が立ち並び、それぞれ個人で管理している。ゆえに、なにか問題が発生しても、その辺の人達で解決しなければならない。

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墓地の登り口に樹齢100年以上の桜の木がある。枯れていて、毎年大風の後に枯れた枝が少しづつ落ちていた。ヤバそうな枝が残っていて電線を脅かしているが、触れていないので、九州電力も切ってくれない。台風で上手に落ちてくれればとみんな思っていたが、古木も踏ん張っている。

業者に伐採見積もりを取ったら切るだけで10万円と言われ、利用者から平等に負担してもらうには、手間と時間がかかりすすぎてお盆に間に合わなくなってしまう。

そんなわけで、まだ枯れてはいない70前後のジイさん達11名が伐採に挑んだ。

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一番の問題は、切り出した枝が電線を傷つけないことだ。下には光ケーブルも通っていて、断線でもした時には「すんまっせん」ではすまない。大きな賠償と、いろんな批判がやってくる。借りてきたクレーンも途中までしか届かないので、上手な判断が必要になってくる。

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年とってくると、若い人達に比べ、体の機能・お金・髪の毛・色気は少なくなってしまったが、知恵や経験、慎重さがある。現場監督はいないのだが、少しづつ事が運んでいく。

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ローダーが登場し、まとわりついてる蔦や葛をできるだけ取り除く。

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クレーンが上まで届かないので、四方八方ロープを張り巡らせて、「あいたしもた」と言わなくていいように、切った木が、」真下に降ろせるよう準備する。

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すぐ下には、帰省者の車が多く往来していたが、7m程ある問題の枯れ枝は、理想の形で切り落とすことに成功した。

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危険な枝は2トン車3台分、3時間ほどで伐採終了した。

これで、この木の下をビクビクしながら走って通ることもなくなった。安心してお墓に参ることができる。

 このような作業は、いろいろ責任問題や費用問題が絡んで、考えすぎるとできなくなる。まだまだ地区のコミュニティーが生きているからできることだろう。