一人暮らしをしている姉から面格子を付けてくれとの依頼があった。窓の外に付ける防犯用のガードである。いまさら?と思ったが、大きな台風や、悪いやからの進入が怖いとの事である。業者に見積もってもらったら、予想以上に高く、後すざりしたそうである。まあ老体に鞭打っていまだに現役で頑張っているので、何とかせねばと、とりあえず商品のカタログをメーカーから送ってもらった。
丁度本のサイズで送られてきたが、この包装段ボールが気に入ってしまった。
開くと十字になっているが、実は1枚の段ボールでできている。
半分の位置に三角の区切りを作り、180度回転させている。これを考えた者は、頭の中や風呂の中であれやこれやと随分悩んだに違いない。そして何度も段ボールを折り曲げついに完成したのだ。無駄な部分は一つもなく完璧なモノだ。しばらくこの段ボールを組み立て、遊んでしまった。他に用途はないが、捨てるのもおしいので、取っておくことにした。
今回やってきた台風10号は、あまりにも巨大で、何が起こるか判らないと早くからテレビで呼びかけていた。我が地区の防災班もどのようにしたらよいか対策会議を開いた。備品庫の中も点検したのだが、3年程前補助金で設置した無線機が、箱入り娘の状態だった。
これではいざというときためにならない。家の猫の「弥太郎」より使えない。映画であれば、そこらへんに投げ捨てる所だが、充電すれば普通に使える。親機だけは、今年公民館が新しくなったので、備品室に収まっていた。
椅子に座っている。「おう、お前はお客さんか」と突っ込みたくなる。
今のところ使う頻度はかなり少ないが、いざ有事の際、アババとなってしまっては困るので、常に充電満タンの状態で保管できるよう「充電保管棚」を作る事にした。
今回は区の備品なので、予算1万~2万円の間でモノ好きな自分が引き受けた。
棚は、近くのホームセンター「ナフコ」にて買った。我が家であれば、木製で作るのだが、時間が無く予算があるので、市販品にした。
小型無線機が14台と固定機が2台あるので、コンセントやSW類をそろえた。
省電力機器の電源差し込みは変圧器と一緒になっているので、結構大きいが、このコンセントであれば丁度いいサイズに差し込める。消費電力もわずかなので、一度に使っても電源線に大した負担はかからない。
棚の後ろに電源部分を取り付けた。前面に充電スイッチを設けて、充電しているときはPLが付くようにした。ほぼ完成したのでそれぞれの無線機の充電場所と使う人の役職を、誰でもわかるようにテプラシールで張った。
丁度台風通過で、外で何もできないので2日間程かけて製作が終了した。書類入れが我が家に余っていたので、安否確認名簿もオマケで作成し一緒に設置することにした。
親機も上部に取り付けて、システムが出来上がった。
随分昔にアマチュア無線をやっていたので、自分は使い方はわかるが、今は携帯が主流なので、無線機の使い方も練習しなければ解らないだろう。できれば無線機を使うような災害はあってほしくない。
今回の台風10号でずいぶんと今までにない備えをしたが、大きな被害が無くて助かった。7月の球磨川水系の被害を思うと、運がよかった。